![]() |
||||
| 『ファンデックス・ファミリー・フィールド・ガイド・ドッグズ』、ワークマン・パブリッシング社、アメリカ。大きさ: 9 cm×27 cm。作者:スティーブン・アロンソン氏。価格:$ 9.95。これは携帯型の犬種図鑑です。この『ファンデックス・ドッグズ』には人気の高い47犬種がオールカラーで紹介されています。1犬種1ページで、それぞれの犬種の顔写真の切り抜きが大きなビジュアル・インデックスとなっています。各ページにはその犬種の大きさ(体格)、性格、歴史など様々な情報がとてもコンパクトにまとめられています。またこの「ファンデックス」には「イヌ」以外に、「猫」、「鳥」、「神話」、「木」、「米国大統領」などのシリーズがあります。元々図鑑というモノのオリジナルをたどると、17世紀、オランダやイギリスが新興の海洋貿易国家として世界中の海を巡る、いわゆる大航海時代に遡ります。王侯貴族のあいだで火がついた珍奇な動植物の標本蒐集は一般市民の好奇心を刺激し、大衆レベルの博物学ブームになりました。そしてプラント・ハンターと呼ばれる植物標本収集家や博物探検家たちが、世界中をから集めた数々の動植物の記録としての図譜が、ある意味で今の「図鑑」の始まりといえます。当時はほとんど現物を見ることなく、描かれた動植物の図だけを見ていたのですから、同じ地球上にいる生物ではあっても、今で考えれば、宇宙人でも見ているほどの驚きがあったことでしょう。「犬種図鑑」はもちろん犬の分類としての犬種が確立した後に出来たものですが、犬という種だけ見ても、サイズや外見はまるで別の生き物のように幅広いバリエーションがあります。日本では犬種の流行り廃りも影響して、多くの種類のイヌたちを実際に町中で見ることは難しいですが、アメリカやヨーロッパでは「図鑑」でしか見たことがないような、珍しい犬種に遭遇することも多々あります。人がそれぞれ違うように、犬種も様々。自分の個性をしっかり把握し、自分に合った犬種を自主性を持って勉強し選ぶ。日本のイヌ文化が未だ欧米に追いつかないのも、この「イヌを知り、選ぶ」という行為に「自主性」と「責任」が欠けている人たちが多いからではないでしょうか。愛犬家なら是非とも「犬種図鑑」というイヌの大海原を巡り、自分自身の「宝物」を発見してほしいものです。 | ||||