THE BLACK DOG TAVERN COMPANY, INC. U.S.A. PRICE: $ 14.95

 ザ・ストーリー・オブ・ザ・リトル・ブラック・ドッグ。アメリカ、ブラックドッグ・タヴァーンカンパニー社出版。縦 21 cm×横 26.5 cm、30 ページ、価格:14.95ドル。これは黒い犬のロゴマークのウェアやグッズで最近日本でも人気が出てきている、あの『ブラックドッグ』から出版されている絵本です。この『ブラックドッグ』の世界でただ一つのレストラン+ショップは、マサチューセッツ州ケープコッドから約7マイル離れたマーサズ・ヴィンヤード島にあります。
 この本は地元の雑誌社に勤めるジェイ・ビー・スプーナー(文)とやはりその地に住むのテリー・ラム・シーレィ(絵)の2人の女性による作品です。ストーリーは、そのマーサズ・ヴィンヤード島を舞台に、『ブラックドッグ』のオーナーであるダグラス船長と後にそのロゴマークのモデルとなる黒い子犬との心暖まる出会いの物語が描かれています。
 『ブラックドッグ』はこの出会いの物語からスタートし、そして地元の人達によって育まれ、今では“マーサズ・ヴィンヤードのシンボル”として根付いています。例えば、クリントン大統領がこの地に立ち寄った時、「ドクターブラックドッグ(聴診器を付けたブラックドッグの絵柄)」という限定版のTシャツを大統領にプレゼントし、マーサズ・ヴィンヤード病院の予算獲得のためのキャンペーンを行っています。このようにある商業的“キャラクター”が社会的役割をもって、地元の人々の力になっているのもアメリカらしいところです。そのようなキャラクターを描いたこの絵本には、良い意味でアメリカのローカリズム(地方主義)が現れていると思います。そしてここにもペット先進国の文化が伺えます。
雑誌『WAN』(ペットライフ社刊)1995年6月号掲載